前歯がかぶさっている

下の歯が前歯がかぶさって見えない【過蓋咬合(かがいこうごう)】

どんな症状?

下の歯が前歯がかぶさって見えない【過蓋咬合(かがいこうごう)】前から見た時に、上の前歯が下の前歯を隠してしまうくらいに深くかみ合っている症状で「ディープバイト」とも呼ばれます。
見た目にはわかりにくいので、本人の自覚がないことも多く、歯科医院で虫歯の治療の時などに指摘されて気づくこともあります。
下の歯が上の歯の歯ぐきにあたって傷ができたり、顎関節症につながったりすることもあります。

原因は?
●骨格と顎関節(がくかんせつ)の異常

おもにはその方の骨格と顎関節のバランスが悪かったり、異常があったりする場合に起こります。
骨格異常の場合、上あごが長い、下あごが小さいことが考えられます。また歯の土台となる骨の発達に関係することもあります。
顎関節の位置も関係します。乳歯だけの時期の過蓋咬合は、すぐに治療はせず、生え変わりとあごの成長を経過観察します。
永久歯が生えそろう前に治療を始めたほうが効果的です。

●歯の異常や欠損

過蓋咬合の場合、上の前歯が目立つので大きく見えますが、上の前歯が伸びすぎて起こる場合もあります。
奥歯を虫歯や歯周病、事故などで失ってしまった場合、奥歯のかみ合わせが変化するため、前歯に影響が出て過蓋咬合になることもあります。

そのままにするとどうなるの?
●顎関節症になることも

上の前歯が下の歯に覆いかぶさっていることで、顎の関節に負担がかかり、スムーズな動きができなくなることで顎関節症につながりやすくなります。
口をスムーズに明けにくい、カクカクするなどの症状が出やすく、最近では小学生の子どもにも症状がある場合も。

●歯ぐきを傷つけたり、炎症を起こすことも

過蓋咬合の場合、前歯が深くかみ合わさりすぎるため、食べ物をかみ切りにくく、とくに麺類などは苦労することもあるでしょう。
症状が進行すると、食べるときに痛みを感じることもあるようです。下の歯が上の前歯の裏にあたることで、歯ぐきを傷つけて、炎症を起こしてしまう場合もあります。