八重歯【乱杭歯】
笑った時に犬歯がキバのようにのぞく「八重歯」は、「乱杭歯」の症状のひとつ。糸切り歯とも呼ばれる犬歯が、他の歯と重なって歯列から突き出している状態です。
八重歯は日本ではチャームポイントのひとつとして、かわいいものと考える人もいますが、欧米では「ドラキュラのよう」と嫌われることも多く、昨今のグローバル化の中、日本での価値観も変わりつつあります。
ビジネスシーンでの影響を考えて、大人になって矯正する人も増えています。
原因は?
●生え変わり期のタイミング
口腔内で劇的な変化が起こる、乳歯から永久歯への生え変わり期。
あごの大きさに対して、適切なサイズの歯が順序よくきれいに生えることの方がまれで、早かったり、遅かったり、大きすぎたり小さすぎたりと、理想通りにはいきません。歯にはすき間があれば動くという性質もあります。
生え変わり期にバランスよく永久歯が納まらず、スペースが少なくなった部分ではみ出してしまったものが八重歯です。
そのままにしておくとどうなるの?
●虫歯や歯肉炎のリスクが高まる
歯が重なっている部分は、歯を磨くときに歯ブラシが届きにくく、汚れがたまりやすくなります。
そのため細菌が繁殖しやすく、虫歯や歯周病リスクが高まることに。八重歯で唇や頬の内側に傷を作ってしまうこともあり、口内炎になることもあります。
●見た目の印象
「八重歯がチャームポイント」とは、日本独特の感じ方です。欧米では「キバみたいで、ドラキュラのようい」など、印象はよくありません。
にっこり笑った時に、お口元で歯がデコボコしているのは、あまり見栄えもよくなく、見た目を気にする人も多いようです。