顎関節症とは?
顎関節・咀嚼筋などに疼痛・機能障害を生じる疾患の集合病名です。
顎関節症はアゴの関節が音がしたり、痛みがあったり、時には口が開けにくくなったりアゴを支えている筋肉に痛みが起ったりする病気です。
男女別では女性が男性の3〜5倍多い傾向にあります。
年齢的には20〜30歳代に多く,20歳代女性が1/3を占めています。
顎関節症の症状
顎関節症の主な症状としては、
などがあげられます。
症状は片側だけの場合が多く、よく使うする側に生じることが多い。
痛みは運動時痛が主で、動かさない時は少ない。
朝、起床時や食後などに症状の悪化がみられることが多い。
肩こり、ストレス性偏頭痛、背部痛など筋症状もみられます。
顎関節症の治療
当院では生活習慣の改善による治療を行っています。
痛みがひどい場合や口が開けにくいときには、短期間痛み止め等のお薬を使うこともあります。
状態によっては、スプリントといってスポーツ選手がするようなマウスガードのようなものを装着することがあります。
すべて保険治療になります。
顎関節症の生活習慣改善法
人間にはいろいろな状態や環境に慣れる(順応する)能力があります。
しかし、その許容範囲を超えてしまうと、故障を訴えます。
顎関節症も悪い生活習慣が長い時間かかって許容範囲を超えたため自覚症状が出たと考えられます。
このようなことから、顎関節症は生活習慣病とも言えます。
そこで、生活習慣を改善することにより、症状を許容範囲の中へ戻してあげようという考えです。
がんばって、続けてみてください。
歯ぎしり・噛みしめ
「歯ぎしり」や「噛みしめ」と聞くとストレスを連想する人が多いようですが、軽度の「噛みしめ」や「歯ぎしり」は、誰でももっている一種の癖と考えられます。
ですから、特に問題を起こさない限り放置しても差し支えありませんが、次のような症状の誘引となっていることがあります。
これらの症状のすべてが、歯ぎしりと噛みしめからくるわけではありませんが、無用な悪い癖はなくしておく方がよいと思います。
この癖は眠っているときや、何かに夢中になっているときなどに起こるので気づきにくいですし、治すのにも同じ理由でやっかいなモノだと思われる方が多いと思います。
治すための補助用のマウスピースを入れる方法もありますが、道具に頼るといつまでもそれを入れていなければならないし、やめればまた、戻ってしまいます。
あなたが、本気で治す気になれば、以外と簡単に治っていくものです。
歯ぎしり、噛みしめについて気になる方は、お気軽にスタッフまでご相談ください。
顎関節症の治療・スポーツガードにも積極的に取り組んでいます
スプリント療法
スプリント(マウスピース)には、顎関節症や歯ぎしりの治療に使用するタイプと、
スポーツ時に使用するタイプに大きく分類されます。
1.顎関節症や歯ぎしりの治療に使用するタイプ
主に夜間就寝時に使用します。
全部の上の歯を覆うような形や部分的なタイプなど症状によって様々な形があります。
また、ハードタイプとソフトタイプがあり、通常ハードタイプを使用します。
噛み合わせを正しい位置に固定し、顎関節に無理な力がかからないようにします。
ソフトタイプの場合、歯ぎしりが強く、顎の位置が夜間定まりにくい場合に使用します。
2.スポーツ時に使用するタイプ
スポーツ時に使用します。
矯正治療中の人や、スポーツ愛好者・選手のケガの予防を目的としたものと運動能力の向上を目的とするものに分かれます。
■マウスガード(マウスピース)
- ・ ソフトタイプでケガの防止に重点をおいてつくられます.
- ・ 歯・アゴ・口のまわりのケガや、脳しんとうを予防します。
- ・ スポーツ店で購入できるソフトタイプの装置は、フィット感が乏しいため運動能力の低下をおこすこともあり、
また装置自体がはずれやすいなどの欠点があります。各人の歯型に合わせて作製することをお勧めします。
マウスガードの装着が好ましいスポーツは、
サッカー・ラグビー・野球・ホッケー・ボクシング・空手・柔道・スキーなどです。
■スポーツスプリント
- ・ ハードタイプで運動能力の向上に重点をおいてつくられます。
- ・ 各人の歯型に合わせて作製します.
スポーツスプリントの装着が好ましいスポーツは、瞬発力が必要なゴルフ・陸上競技などがあげられます。